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2023.09.10 20:17

ルール違反はイエローカード

 社会の中で生きていくために、言葉は道具であり武器ともなります。大勢の方との会議もあり、立場の違う人に説明や説得、時には忠告もしなくてはならない場面もあります。言葉なしに日常生活は成り立ちません。これほど日常的なのに、私たちはいかに正しく美しく、相手を傷つけずに言葉を発したらいいのか、といった訓練をほとんど受けていません。
 日常のトラブルの大半が、このルールなしの話し方が原因と考えられないこともありません。

 家庭の中でも、気安さのあまりルールは無視されがちです。先日、奥さんと買物に行ったら「お豆腐取って」と言われたので何気なく近くにあった豆腐を取ったら、「300円の豆腐なんてありえない。100以上の豆腐を買ったことなんてないんだからね!」と言われ、思わず「お前なんてこの前、何万もするバックを買ったじゃないか。どっちが無駄遣いなんだ!」と言ってしまい喧嘩になった、という話を聞きました。売り言葉に買い言葉、小さな話が段々エスカレートしてしまいます。でもこれ、よくあることではありませんか?

 こんな時は両者にイエローカードでしょうか。話し方のルールの第一は、人とぶつかってお互いに怪我をしないよう、ムカッとしたときは、すぐに言葉を発しないことかもしれません。
 例えば先の話なら、奥さんは300円の豆腐を見たとき、先ずはお礼を。「取ってくれてありがとう」それから一呼吸おいて「えー、こんな高いお豆腐もあるんだね!どんな味がするか食べてみたいけど、やっぱりいつもの100円にしとこうか」と一旦引き受けてから言えば、否定的な言葉にならずに済みます。
 ご主人も「家計のやりくりもしっかりしてくれているし、たまには素敵なバックを買って喜んでいる可愛い妻だから…」と思うことでしょう。
 また奥さんから思わずきつい言葉をかけられても、売り言葉をうっかり買わずに「ごめん、よく値段を見てなかったよ」と言えば済むことで、たとえムカッと来ても、違うことを持ち出して、更に喧嘩を売る必要はないわけです。
 
 親しい中でも、自分が言われたらどんな気分になるかをちょっと意識して、イエローカードを減らしたいものですね。